どんな仕事にもプロ意識は大切ですが……
いきなりですが、お酒が強い方って、心底、うらやましいですね。お酒は、まさに人間関係の潤滑油。互いに酔って親睦を深める喜びは、飲める人の特権です。
ただ弱いとは言え、僕も一応大人ですから、時々は、ホステスさんのいるお店に飲みに行くことがあるわけです。こなれた話術、華やかな笑顔、お客さんがタバコをくわえたら、条件反射的にサッと差し出されるライター(女性の方でもTVドラマなどで、ホステス役を演じる女優さんの、そんな接客シーンを見たことがある方は多いと思います)。
経験を積み、プロ意識を備えたホステスさんというのは、まさに接客業のお手本。場慣れしたオジサマたちをうならせるその気配りには、感動さえ覚えるほどです。
ただ、僕のように場慣れしていない庶民にとっては、サッとライターを差し出されることやタバコの火を他人に点けてもらうことは、どこか気恥ずかしいんですね(笑)。
遊び慣れた方なら何も感じることなく、当たり前のサービスとして受け入れられるでしょう。しかし、「場慣れしていないお客さん」というのは、そうした接客や態度を過剰に感じたり、わざとらしく感じたりして、引いてしまうわけです。例えば、服屋さんや美容室でも似たようなことは起きますよね?
というわけで、今回の『風俗で稼げる女性になるための3ステップ』は、中級編、「プロっぽさ、普通っぽさ、素人っぽさ」についての考察です。
風俗店を訪れる男性が求める理想の女性像とは?
ところで、男性は一体何を求めて風俗店を訪れるのでしょう? オーナーとしての僕の経験から言えば、
に魅力を感じる男性は、非常に多い気がします。
実際、そういうケースの予約や指名は毎回すぐに埋まっていましたし、そうでなくても、「素人っぽい」「普通っぽい」雰囲気の女性ほど人気があったのは間違いありません。
僕も男なので何となく理解できますが、要は風俗店を訪れるお客様は、「すれていない女性」を求めているのです。熟練したテクニックや染み付いた色っぽさ、艶っぽさより、一生懸命さや恥じらい、初々しさを忘れないことが、風俗で働く女性にとって、成功への近道だと言えるでしょう。
「素の自分」と「プロ意識」のバランス感覚
ただ、とは言え「初々しさ」なんていうものは、演出して醸し出せるものではありませんよね(笑)。
新人さんは、いつまでも新人さんではいられません。実際に、「風俗」というお仕事を続けていれば、何よりその特性上、技術や接客術、話術、男女的な駆け引きなどは、どうしたって長けていってしまうものです。
いわゆる「慣れ」というものですね。
運営する立場からすれば、女性が風俗の業務の練度を上げてゆくことは、「安心」につながります。重い恋愛感情をお客様が抱かないように、さり気なくかわしたり、口説いてくる方を落胆させないように上手に線引きをしたり……。
風俗が、「女性」の才能によって成り立つ職業である以上、本気で素人を続けていたら、困ってしまう場面はいくらでも訪れます。
では、キャリアを経ても人気を保ち続けている女性は、どうやって「プロっぽさ」を出さずにプロとして働き、「慣れ」の中で初々しさを保っているのでしょうか? 僕の店で常に人気上位にいたEさんとの会話を実例として挙げてみましょう。
例)Eさん(26歳)の稼ぐうえでのポイント
「あなた」という素敵な素材
話を最初の飲み屋さんの席に戻しましょう。条件反射のようにライターを差し出してくれたその女性に僕が好意を抱いたとしたら、男として、僕は彼女に礼儀礼節や過度な愛想笑い、業務的なお世辞を望むでしょうか?
多分、僕が望むのは、会話をしている時、彼女が「素」で笑ってくれたり、話をしてくれたりすることだと思うのです。「ホステスとお客」としてではなく、目線が「人と人」として合えば、たとえ、それが彼女の「プロのホステスとしての演出」だとしても、僕は、その店に必ずまた行ってしまうことでしょう(笑)。
風俗店で働く女性にとって大切な「普通っぽさ」「素人っぽさ」も同じではないでしょうか? サービスを提供する側としてだけではなく、人として、素の自分で、お客様に視線を合わせてあげる瞬間をもてば、その人がリピーターとしてあなたのファンになる確率は高くなると思います。
無理はせず、素に近い自分でいる――。
いつまでも素人や新人でいることは難しいかもしれませんが、「あなた」という素敵な素材が消えることはありません。
飾らない自分を活かして、活躍してくださいね。
では次回、『上級編』に続きます。