2017年1月18日 更新

風俗で稼ぐ女性になるための3ステップ(中級編)

風俗で稼ぐ女性になるための3ステップ_中級編

どんな仕事にもプロ意識は大切ですが……

いきなりですが、お酒が強い方って、心底、うらやましいですね。お酒は、まさに人間関係の潤滑油。互いに酔って親睦を深める喜びは、飲める人の特権です。

ただ弱いとは言え、僕も一応大人ですから、時々は、ホステスさんのいるお店に飲みに行くことがあるわけです。こなれた話術、華やかな笑顔、お客さんがタバコをくわえたら、条件反射的にサッと差し出されるライター(女性の方でもTVドラマなどで、ホステス役を演じる女優さんの、そんな接客シーンを見たことがある方は多いと思います)。

プロ意識を備えたホステス

経験を積み、プロ意識を備えたホステスさんというのは、まさに接客業のお手本。場慣れしたオジサマたちをうならせるその気配りには、感動さえ覚えるほどです。

ただ、僕のように場慣れしていない庶民にとっては、サッとライターを差し出されることやタバコの火を他人に点けてもらうことは、どこか気恥ずかしいんですね(笑)。

何か気を遣うし、居酒屋のほうがよほど楽だな……

遊び慣れた方なら何も感じることなく、当たり前のサービスとして受け入れられるでしょう。しかし、「場慣れしていないお客さん」というのは、そうした接客や態度を過剰に感じたり、わざとらしく感じたりして、引いてしまうわけです。例えば、服屋さんや美容室でも似たようなことは起きますよね?

いや……、確かに礼儀正しくて良さそうな店員さんだけど、そんなにベッタリ張り付かれて、勧められたり説明されたりしても……。ゆっくり独りで選びたいんだけどな……
あの……、カットの間、退屈しないように話かけてきてくれる心遣いはありがたいし、話題が豊富なのは認めるんですが、ちょっとしんどいかな……

というわけで、今回の『風俗で稼げる女性になるための3ステップ』は、中級編、「プロっぽさ、普通っぽさ、素人っぽさ」についての考察です。

風俗店を訪れる男性が求める理想の女性像とは?

風俗店を訪れる男性が求める理想の女性像とは?

ところで、男性は一体何を求めて風俗店を訪れるのでしょう? オーナーとしての僕の経験から言えば、

風俗未経験のまじめな女性の、初出勤日の、ひとり目のお客になること

に魅力を感じる男性は、非常に多い気がします。

実際、そういうケースの予約や指名は毎回すぐに埋まっていましたし、そうでなくても、「素人っぽい」「普通っぽい」雰囲気の女性ほど人気があったのは間違いありません。

僕も男なので何となく理解できますが、要は風俗店を訪れるお客様は、「すれていない女性」を求めているのです。熟練したテクニックや染み付いた色っぽさ、艶っぽさより、一生懸命さや恥じらい、初々しさを忘れないことが、風俗で働く女性にとって、成功への近道だと言えるでしょう。

「素の自分」と「プロ意識」のバランス感覚

ただ、とは言え「初々しさ」なんていうものは、演出して醸し出せるものではありませんよね(笑)。
新人さんは、いつまでも新人さんではいられません。実際に、「風俗」というお仕事を続けていれば、何よりその特性上、技術や接客術、話術、男女的な駆け引きなどは、どうしたって長けていってしまうものです。

いわゆる「慣れ」というものですね。

運営する立場からすれば、女性が風俗の業務の練度を上げてゆくことは、「安心」につながります。重い恋愛感情をお客様が抱かないように、さり気なくかわしたり、口説いてくる方を落胆させないように上手に線引きをしたり……。

風俗が、「女性」の才能によって成り立つ職業である以上、本気で素人を続けていたら、困ってしまう場面はいくらでも訪れます。

では、キャリアを経ても人気を保ち続けている女性は、どうやって「プロっぽさ」を出さずにプロとして働き、「慣れ」の中で初々しさを保っているのでしょうか? 僕の店で常に人気上位にいたEさんとの会話を実例として挙げてみましょう。

例)Eさん(26歳)の稼ぐうえでのポイント

風俗で働く女の子にとって大事なことって、外見以外では何だと思う?
「仕事感」をお客さんにあんまり出さないことかなぁ? でも、部屋に入ったら、靴をそろえたり、上着をハンガーにかけたりはするから、微妙なとこだけど。私、プライベートでそんなこと絶対しないもん(笑)。
旅寅
「仕事感」を出さないために注意してたことは?
Eさん
気配りや礼儀とかは意識するけど、それ以外は極力「素」に近い自分で接客してましたね。オーバーな演技はしないし、写真の撮影以外はメイクや服装も普段の地味な感じで……。とにかく無理はしないようにしてました。お客さんの中には、風俗で働いてるだけで、「ドスケベなんでしょ?」なんて本気で聞いてくる人がいますけど(笑)。そこで、「はい!」と答えたら、その後、ずっとその人の前ではそういうキャラを演じなきゃいけなくなるので……(汗)。
旅寅
と言っても、演技や演出が「ゼロ」ってわけにはいかないでしょ?
Eさん
そりゃそうですよ。ただ、しんどくない程度にほぼ素の延長上で、ですね。その辺のさじ加減がうまい子は、長く続けられると思います。

「あなた」という素敵な素材

「あなた」という素敵な素材

話を最初の飲み屋さんの席に戻しましょう。条件反射のようにライターを差し出してくれたその女性に僕が好意を抱いたとしたら、男として、僕は彼女に礼儀礼節や過度な愛想笑い、業務的なお世辞を望むでしょうか?

多分、僕が望むのは、会話をしている時、彼女が「素」で笑ってくれたり、話をしてくれたりすることだと思うのです。「ホステスとお客」としてではなく、目線が「人と人」として合えば、たとえ、それが彼女の「プロのホステスとしての演出」だとしても、僕は、その店に必ずまた行ってしまうことでしょう(笑)

風俗店で働く女性にとって大切な「普通っぽさ」「素人っぽさ」も同じではないでしょうか? サービスを提供する側としてだけではなく、人として、素の自分で、お客様に視線を合わせてあげる瞬間をもてば、その人がリピーターとしてあなたのファンになる確率は高くなると思います。

無理はせず、素に近い自分でいる――

いつまでも素人や新人でいることは難しいかもしれませんが、「あなた」という素敵な素材が消えることはありません。

飾らない自分を活かして、活躍してくださいね。
では次回、『上級編』に続きます。

サポータープロフィール

旅寅

旅寅

  • ライター

大阪在住、43歳のお父さんライター。はてなブログ『夜行性サナトリウム』を2016年より運営。同ブログ内で発表した複数の記事が、はてなブックマーク総合ランキングで1位を獲得したことにより、はてな有数の「バズライター」として知名度を上げ、本格的に執筆活動を開始。同年、カクヨムにて発表した『造花』がカクヨムエッセイコンテストの最終選考に残るなど、精力的に活動中。著作に『日向のブライアン』がある。

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