2021年7月21日 更新

風俗の仕事に正解はない。だから面白い|吉原グレイシーズ 店長マリン~後編~

吉原グレイシーズマリン店長
吉原グレイシーズ マリン
石川県金沢市出身。大学(津田塾大学)入学のため上京。留学資金目的のためキャバクラで働くが、悪い男にハマってしまい借金生活。返済が追い付かず大学を中退し、風俗の世界へ。波乱に満ちた過去を乗り越え、現在は『吉原グレイシーズ』のプロデュースに関わりつつ、同店トップ嬢としても君臨。2020東京スタンダードソープ部門1位、全国ソープ部門3位、総合6位。趣味はトライアスロンで休日はチームメイトと大会に向けた練習に励んでいる。特技は、舌を鼻先につけること(笑)

この記事は「後編」です。

前編では、男性に貢ぐことを愛だと勘違いしていた失敗談、若さを過信して身体を傷つけてしまった過去、店長としての意気込みなどを語っていただいた。マリンさんの魅力はたくさんあるが、風俗業界で長く活躍できている秘訣はきっと「悩み、考えることを楽しめる人」なのだ。

前編はコチラ
>>風俗の仕事に正解はない。だから面白い|吉原グレイシーズ 店長マリン~前編~

吉原の「粋な時代」を取り戻したい

吉原グレイシーズマリン

私が吉原で働き始めた頃、もう十数年前ですが、本当に「」な人が多かった。お姉さん、お客様、ボーイさん、個性が強い方ばかりで、面白かったですね。

古きよきところは残らず、古いままの考え、しきたりだけは残ってしまったのかな。だから他の街や、他の業態から取り残されてしまった感じがします。だけど、まだまだ吉原には圧倒的な存在感もあるし、いいところがたくさんあります。私が若い頃、周りの方々に教えていただいた、吉原の魅力を少しでも伝えていきたいんですよね。

あとは、経験のある女の子の価値を高めるためのブランディングをしていきたいとも考えているんです。「風俗は若いほどいい」と思われがちですが、なぜそのような風潮になるのか不思議でたまりません。経験豊富な職人さんには高い価値があるように、トーク力、癒す力、豊かな知識、技術があれば、歳は関係ないと思うんです。

だから、本当は歳だってサバを読む必要はない。隠したくない子も、お店側で年齢を設定してしまう。変に隠すから、お客様がしつこく年齢を聞いてきたり、出ている年齢と、実年齢のギャップに嫌悪感を表すんです。

働きやすいことは第一ですが、お店が女の子にイヤな思いをさせたり、無理をさせない環境ってとても大事。今は40代、50代でも、魅力的な女性はたくさんいますから。

ふたりきりの時間。もっともっと楽しまないと!

吉原グレイシーズマリン店長

風俗嬢が売れる要因って、年齢や容姿だけじゃないんですよね。楽しい時間を共有できるかが一番重要な気がします。お客様が楽しむ姿を見て女の子は楽しみ、女の子が楽しむ姿を見て、お客様は喜ぶわけです。

風俗を始めた頃の私は、それができてなかったんですよね。借金を返すための手段として働いていたので、全然楽しいと思えなかった。ある時、お遊びが上手なベテランのお客様が、私の頭をポンポンと優しくたたいて「辛いんだね」ってひと言。

私は溢れる涙をこらえきれませんでした。後ろ向きな気持ちが顔に出てしまっていたみたいなんですよ。そんなことをお客様に言わせてしまったことは、サービスを提供する側としては最低だし、猛省しました。それからは「お客様に何ができるか」を考え、ふたりでその時間を楽しみ尽くしたいと思うようになりました。

吉原グレイシーズマリン店長

今って風俗でどう遊んでいいのかわからないお客様が多いのも事実。要望を聞くことも必要ですが、「したいプレイは?」とか「どんなふうに過ごしたいですか?」といった漠然とした質問では、答え方も抽象的になりがちです。

うちの店は、女の子が姫予約をSNSやLINEで直接受け付けるのもOKなので、私の場合は、予約受付時にお客様が答えやすいような質問をするようにしています。

挑戦したい回数や、マ〇トの割合。また、ガーター、バニー、体操服、ナース、スクール水着、ベビードール、OL、など、コスプレ希望の有無。そのほか、プレイの詳細、例えば、目隠し、お尻の開発、おもちゃの使用、イメクラ的なストーリー設定の事例や、過去にいただいたリクエストなどもお伝えします。そうすると方向性が見えてくるんです。

コスプレ衣装もお客様とふたりで着たら面白かったし、お風呂をキャンドルライトで飾ってロマンティックな雰囲気にしたりするのも素敵でした。この前は、部屋で「居酒屋ごっこ」なんてものもやりましたね(笑)。アイデア次第で楽しみ方は無限大。女の子も、積極的に情報収集をして「こんな遊びどう?」と具体的に提案してみると良いかもしれませんよ。

風俗は奥が深い。接客スタイルも常に悩んで考えて。

私は接客中も、飾ることない普段のままでいきます。聞かれれば年齢も答えるし、プライベートも隠すことはしてないかな。学生時代に貢いでしまった男は、彼氏ではなかったので、もうずっと彼氏もいません。本当ですよ!(笑)。綺麗になるための努力はしていますけど、私服は何だっていいし、トライアスロンの練習なんて常にすっぴん。

いまだ田舎感も抜けてないから、お客様からいただいたブランドバッグなんかを身に着けてたりすると「マリンちゃん、ブランド品なんて持つようになっちゃったの?」って嘆かれることもあるくらい(笑)。飾らないといっても、お客様に気持ちよくなってもらいたいし、いい時間を過ごしたと思っていただけるよう、最大限の努力はします。だから今でも、何がベストなのか悩むことがたくさん

吉原グレイシーズマリン

実は、今までずっと、接客も恋人のような自然体がいいのかと思っていたので、プレイ中も演技のような大きな声は出さなかったんです。私の場合、本当に気持ちいいと、大げさな声って出ないし。でも、最近ストリップを見に行ったというお客様が「もう演技がすごかったよ!」と興奮して話されていて。「もしかして、演技も必要なのかしら?」と、今さらながら考えちゃいました(笑)。

確かにお客様はお金を払って、夢の時間を買ってくださる。それってショーと同じで、魅せることを意識したほうがいいのかな。いやいや、でも、ゆったりとした恋人接客が好きな人もいる。技術を求める人もいる。そう考えると結局、正解はないんですよね。

うん、だからやっぱり風俗は面白い突き詰め、考えることを止めない限り、終わりはないんです。

吉原グレイシーズマリン

『吉原グレイシーズ』マリン

サポータープロフィール

みやねぇ

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  • みっけStory編集部

風俗キャストをサポートするWebマガジン「みっけStory」編集長。生粋の江戸っ子で、情にもろいタイプ。路上で拾ったじいさん猫が宝物(→18歳で昨年天国へ…)。お酒と美味しいパンは正義♡趣味はマラソンと阿波おどり。ともに歴12年。最近は筋トレにハマってます。三角筋と大円筋好き♡

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