- 咲枝(さきえ)
- 都内在住。彼氏に貢ぐためアラフォーで風俗に入り業界11年目。M性感、デリヘルを経て今も現役のソープ嬢。明るい性格と均整のとれたルックス、社交術や技術の習得などによりこれまで約8000人以上の男性をメロメロにしてきた経歴を持つ。20~30代が中心の所属店では最年長にも関わらず、常時トップ3以内をキープ。現在は長年のキャリア・知識を生かし、風俗キャストをサポートするプロデューサーを目指して目下修行中。やっと15年連れ添ったダメ男との縁も切れたので「高齢、初婚、現役嬢でも、結婚して幸せになれることを多くの人に伝えたいと意気込んでいる。
「セカンドキャリアとして講師を視野に入れている方」や「高齢で風俗を頑張る方」なら、咲枝さんの活動・活躍は、きっと役立つはず。そんなわけで、今後咲枝さんには、みっけStoryのサポーターとして、さまざまな情報を提供していただくことになりました! 風俗経験はベテランでも、講師業は始めたばかり。“新米プロデューサー”咲枝さんの記事を今後も楽しみにしていてくださいね。
ヒモ彼氏に貢ぐため、アラフォーで風俗入り
長身で清楚さと華やかさを併せ持つ咲枝さん。「アラフィフ」(には見えないけれど)でソープ歴はかれこれ10年。今も、お店のランキングに常時入る現役人気ソープ嬢だ。
とはいえ、デビューが遅かった咲枝さんにとって「いつまで現役が続けられるか」は大きな問題。今は、自身のキャリアと人気嬢になるためのノウハウを生かし、風俗キャスト向けの講習やプロデュース業を開始。また、この世界だけでは一生食べていけるか不安があるため、輸入品のネット販売も以前から行っている。
咲枝さんのブログの自己紹介は、こんな言葉で始まっている。
風俗に入ったのは大好きな彼に言われたから。
冗談かと思ったら、本気でした。働かないと捨てられると考えた私は誰にも相談せず、
私でも働けるお店を探して面接に行きました。
そして翌日から働き始めて、風俗歴は11年目。
――風俗に入ったきっかけが彼氏に言われたからって、本当なんですか?
はい、そうなんですよ(笑)。もう今はきっぱり別れましたけど。
その彼は、留学していたときに現地で知り合ったアメリカ人。かれこれ5年付き合っていました。留学先から帰国する際、彼も一緒に日本に来ることになって。
「僕と一緒に住みたいなら風俗でお金を稼いできて」と言われたんですよ!
今思えばありえない話ですが、当時は彼に夢中で素直に「わかった!あなたのために頑張って稼いでくるね」って(苦笑)。
――えー、考えられない話!でも貢いでしまう人って周りが見えなくなるんですかね。
冷静じゃなかったんでしょうね(笑)。とにかく彼が好きで、手放したくないって感じでした。35歳、風俗について無知の私は、いろいろ調べた結果「脱がない、触られない」M性感へ。はじめての経験でしたがお客様も優しい方が多く、結構指名もいただいていました。
当時は、身バレ対策的に昼は派遣会社での勤務もしていて、週5で昼職、そのあと明け方までM性感、というサイクルを続けていました。毎日睡眠時間は2~3時間でしたが、彼のため、と思うと頑張れたんです。
途中でM性感だけでなくデリヘルもやるようになってましたね。昼職とM性感とデリの3本兼務。こんな生活を2年ほど続けていました。
友人との連絡もシャットアウト。心が壊れ、精神科へ
――並外れた体力と精神力……。その後、ソープに転向した理由は?
バッグの中に仕事で使うバイブが入っていたのですが、彼がそれを見たんです。一緒に住んでいるのにストーカーのような人だったので携帯もカバンの中身も全部見る人で。そういうものを使うことが許せなかったようで、突然「ソープに変えろ」って。
――仕事でバイブを使うって知らなかったんですかね?
「風俗で働け」って自分で言ったものの、現実を直視できなかったみたいです。リアルにオモチャを見てびっくりしちゃったんでしょうね。ソープは知り合いの彼女が働いていたらしく、大丈夫だと思ったみたいです。
ソープで働き始めた頃から、ついに私の精神も崩壊し始めました。仕事がつらいのか、彼のことが原因なのかはわかりませんでした。友達とも連絡を取るなと言われ、一斉メールで連絡を遮断する旨を友人たちに送りました。
ついにうつ病になりました。意味もなく涙が出てくるんです。彼のことが大好きなのに、仕事に行けば離れられるって思うと安心できました。
――“うつ”はどうやって克服したんですか?
薬をもらっていたんですが、1~2ヶ月飲み続けていたら、効果が強すぎることを実感しました。「このまま飲んでたらやばい!」と気合いで飲むのをやめました。
――それは良かったです。でも変わらず彼とは付き合っていたんですか?
はい。彼がビザの兼ね合いで一度アメリカに戻ることがあって。そのとき「学校行くからお金送って」といわれ、毎月30万仕送りをしていました。私は彼のために必死で働きました。「通学に使うためのバイクが欲しい」といわれ20万円を送り、「車が欲しい」といわれ、そこでもうダメだ、とやっとわかったんです。
もう払えない、と告げたら「ノーマネー、ノーハニーだ」と言われ、あっさり捨てられました(笑)。
――ぶっ! 笑っちゃいけないですけど、すごい言葉ですね。
結局彼とは15年付き合いました。
婚期を逃したのでこれから本気で婚活しますよ!(笑)
今後はキャストのプロデュースをしていきたい
――今はソープのお仕事は順調ですか?
熟女店でもない通常のお店なんですけど、おかげさまで常にランクインしてます。しかもランクインは40過ぎてからなんです。
――でもやはり将来のことを考えて講師の道を目指すわけですね。
一生これだけで食べていくのは難しいなと思って。私にできることを考えたら、
- 「相談できる場をつくること」
- 「キャリアからアドバイスできることを後輩に伝えること」
- 「私のようにある程度の年齢から講師を目指す人たちに勇気を与えること」
そのために今まで自分が学んできたことに加え、さまざまなセミナーにも積極的に通い、多方面で役立つスキルを吸収しています。
私はひとりで悩み、学んできたので、教えてくれる人がいるなんてことを最近知りました。頼れるものがあるなら、頼ったほうがいいと思います。
――実際に「駆け出し講師」として集客を始めていますが反応はどうですか?
講師として経験がないにも関わらず、反応はいいです。すでに申し込みも複数いただいています。何度かやりとりをさせていただくうちに、遠方から「直接会いたい」と都内に出てきてくれる方もいらっしゃいました。
驚いたのが、精神的な悩みより「ナンバー1になりたい」「もっと稼ぎたい」という子が大多数なんです。やはり上を目指す子ほど、学びにお金をかけますね。
自分に合う講師を探しているんだろうなと感じました。
「当たり前」を整理し道標を作っていく
――上を目指す子へは具体的にどうやってアドバイスをするんですか?
まず自分を知ること。実際に今いくら稼いでいて目標はいくらで、稼動できる時間数やプラスできる余力などを洗い出します。この時点で現実とも目標があってないこともあるんですよ。ナンバー1の子の稼動状況なども理解していないとダメですよね。
基本的なことなんですが、自分では気づかないことが多いんです。そこを順序立てて洗い出し、目標設定。そのうえで新たに取り込む客層や、キャラの見直しなどもしていきます。
あと、お金の貯めかたも分からない子が多いですね。
そこも自分の経験や、起業塾やビジネスセミナーなどで学んだ知識を踏まえお教えしています。もちろん風俗に役立つ技術講習も行っていきます。あとは将来留学したい人にもアドバイスできますね(笑)。
――では最後に後輩へメッセージをお願いします。
私は風俗デビューが遅かったのですが、それでも人気嬢になれました。
そしてこれからは講師として、ひとりでも多くの女の子が成功をつかめるよう精一杯サポートしていきます。
やはり目標を定めるには早いほうがいいですよね。いつまで続けるのか、その先どうするのか。後から後悔しない人生を送って欲しいです。
若い子であれば、回り道もいいかもしれないけれど大きく軌道が逸れたら戻るのに時間がかかります。目標があれば、最短距離で行き着くことができますからね。
今、将来の目標がなければ「できること」「好きなこと」を活かせるか考えてみるといいと思います。
人生は一度きり。遠回りをしたけれど、目標が決まった今、プロデューサーとしてもうひと花咲かせたいと思っています。