風俗業界で働く女の子であれば、絶対に怠ってはならないのが性感染症の定期検査。
「ホンクレ（本指になってくれますか）」のまりてんさんとるるたんさんは、定期的な検査を非常に重要視しており、ご自身だけでなく、お客様への性感染症検査を必須（要診断書提出）としていることでも有名です。
訪れたのは性感染症の検査から治療を担う『医療法人 予防会』。業界では20年以上の歴史を持ち、知名度も信頼度も抜群。すでに予防会のクリニックや、郵送検査でお世話になっている女の子も多いのはないでしょうか。
本記事はシリーズとなっており、「キャスト編」「お店編」「お客様編」の3本構成。
風俗業界の最先端を知る、まりてんさんとるるたんさんが、性感染症に関する業界事情、検査の必要性などを語ります。
- 性感染症の検査といえば「予防会」って？
- 都内を中心に性感染症に特化した9つのクリニックを展開。業界内からの評価は高く、風俗・AV業界はじめ、一般の方も多く利用されている。各クリニックでは、医師と無料相談ができるほか、ピル・治療薬・美容注射などの取り扱いもあり。どのクリニックも駅から近く、看板には診療科目が書かれていないため、気軽に利用できるのがポイント。午前中に検査すると最短で当日18時に、午後の検査で翌日10時に検査結果を見ることができる、朝検・午後検（検査結果サービス）が好評。
シリーズ1回目は「キャスト編」
場所は、都内某所、予防会のオフィス。予防会のご担当、太田さんを交え、おふたりが行っている性感染症の検査に関する頻度や項目、周囲の罹患の状況、気になる梅毒の話もなどもお聞かせいただきました。
まずはおふたりの検査頻度とその項目から教えてください。
基本は
1か月に1回、クリニックでの検査がベース。今はホンクレの企画で出稼ぎに行っているので、新規の方を接客する機会が一時的に増えているんです。なので、2週間に一度、クリニックの検査にプラスする形で
郵送検査を受けています。項目としてはHIV（エイズ）感染症、梅毒、トリコモナス、性器クラミジア、性器淋菌感染症、性器カンジダ症。これにノドの感染症である、咽頭クラミジア、咽頭淋菌感染症です。
新規の方が増えることで、さらに検査を手厚くするのですね。
そうですね。その方がどんな遊び方をしているかわからないですし。指名客のみの場合より、感染する確率も増えると思うので。
私は今、出勤が減っているので、月に1回。検査項目はまりてんと同じですね。たまにマイコプラズマも追加しています。以前は月のほとんどが出勤だった時もあるのですが、その時は月2、3回受ける時もありました。1回はクリニックに必ず行って、それより増える場合は私も郵送キットを利用しています。
出勤頻度や、お客様の属性によって、検査数が変わるわけですね。クリニックの来院と郵送キットを併用する方は、結構多いのでしょうか？
多い気がします。月に何度もクリニックに足を運ぶのは大変なのですが、梅毒は直接血液を抜かないと精度が低くなるという話も聞いたので、月に最低1回はクリニックに行った方が良いと思っています。
クリニックと郵送検査の精度は違うものなのでしょうか？
はい。クリニックの検査と比較すると郵送検査の精度は落ちます。というよりは出来る検査が限られます。
郵送キットの場合は指先にパチンと針を刺して少量の血液を採取し、ろ紙（紙）に染み込ませ、郵送。クリニックでの検査に比べ、採取する血液の量が全く違うんです。また郵送検査の特性上、搬送や保管の問題などで、出来る検査が限られてくるため、クリニックで行う検査よりも発見が遅れることがあります。
なるほど。やはり基本はクリニックで検査を行ったほうがいいわけですね。とはいえ、正直、検査そのものを受けなくてもいい、症状が出ていないから大丈夫、と思っている女の子もいますよね。
本指さんが多い子ほど検査をしっかりしている印象がありますね。他で遊んでいないのに感染したら絶対私だし。だから自分の責任ってすごく大きいなと思っています。私たちはリピーターさんが8割、9割なので、新規ばかりの子に比べたら感染する確率は低いのですが、もしも感染してしまったら徹底的に探し出します（笑）。ピンポン感染は絶対に避けなくてはならないので。
症状が出ないものや、分かりにくいものがあるので、検査に行かないと本人すら気づかないままだったり。
検査を受けて、もしも陽性の場合はきちんと治療をしてその期間はお休みをする。出勤を止めることは収入が減るため、勇気がいることですが、自然治癒はしないんですよね。そのまま出勤をすれば感染は広がりますし、今はSNSで「〇〇から感染した」と拡散されてしまう時代。結果的に稼ぎが減ってしまうこともありますから。
私は、クラミジアと淋菌に何度か感染しているのですが、ニオイは嗅ぐようにしています。少しでも怪しいかなと思ったら出勤を止めてクリニックに行きますね。本当に気づかないこともあります。特に喉は気づかないよね。言われてみれば風邪っぽかったかも？くらい。
クラミジアと淋菌は感染しやすい病気ですが、最初クラミジアになった時はショックでしたね。ついに私も感染してしまった、みたいな。ちなみに、私は大学生の時にコンジローマで入院・手術をしたことがあります。これはボツボツができて見た目にも分かるもの。外側なら薬の塗布でいいんですが、膣の中にもできちゃって、焼いて取らなくてはならず、全身麻酔。
焼く！？全身麻酔！怖すぎる…。見えない部分だと、特に気づきにくいでしょうし。やはり早期発見って本当に大事ですね。
気になる梅毒の話。きちんとしている風俗嬢こそ稼げる時代に。
今、業界でも梅毒が急増しているようですが、これは症状がわかるものですか？
自身で判断するのは難しい病気になります。梅毒の症状は時期によって変化するのが特徴で、その症状も出たり消えたりを繰り返します。また軽度の場合も多く、一時的なものだと勘違いし、感染に気付かない場合もあるようです。少しでもおかしいなと感じたら、検査で確認することをオススメします。
梅毒はきちんと治療をすれば治る病気ですが、再感染もしやすいんですよね。キスやフェラなどでも感染するのに『生のセックスでしか感染しない』と思っているお客様も多いんです。
血液検査にも罹患履歴として、一生消えることなく、出てしまうというのも大きいですね。ブライダルチエックや妊娠健診をすれば、わかりますし。
梅毒の検査は「今感染しているか」と「過去に感染したか」両方出るのですが、過去の疾患は、現在治っていたとしても、結果として残り続けます。
先ほど、るるかさんがおっしゃったように、梅毒はキスやオーラルセックスなどで出来た、細かい傷からも感染します。そのため自分には関係ないと、検査をしていない方も多いんです。性感染症の自然治癒はありません。その後のピンポン感染を防ぐためにも、定期的な検査はぜひ行っていただきたいです。
梅毒の検査はたったの2100円なんですよね。自覚がなくても絶対にやったほうがいいです。
参考記事>>梅毒感染者急増中！ 現役キャストが語る感染から完治まで｜医療法人社団「予防会」
性感染症は潜伏期間があります。引退してからも3ヶ月間は検査をやったほうがいいって思います。私なら余裕を持って半年は見ますね。特に妊娠をしたいと考えているならなおさらです。
おふたりと遊びたいお客様は、性感染症検査の陰性証明が必須だとか。こういう女の子は増えてきているんですか？
実際は難しいかなと思います。私たちはホンクレを謳うことで、出来たというのはあります。でも、これは、女の子たちの代弁でもあるので増えてきたらいいですよね。
女の子は稼ぎたいから、陽性の可能性があっても出勤してしまう。怖くて検査をしない。一度も感染したことがないと過信する。本当にこれでは性感染症は増える一方。
女の子自らが性感染症の検査をきちんと行い、それをアピールするだけでも「ちゃんとした女の子なんだな。こんな子なら安心だな」と、お客様に伝わります。そういう子を選ぶお客様だから、お客様自身もちゃんとしてる。そういう方たちがどんどん増えていくことで、自分の接客がものすごくラクになります。
そうそう！これからは、検査していている子にお客様が集まる。稼げる。まさに検査が武器になる日が来るかもしれないですね。
性感染症の検査、治療を受けるなら『予防会』
『予防会』は、性感染症予防と蔓延防止に真剣な先生ばかり。風俗嬢への「偏見」も一切なく、とても親身になって相談に乗ってくれます。風俗で安心安全に働くために、信頼性と明るさを兼ね備えたクリニックを「かかりつけ医」に持つことをオススメします☆
店舗関係者の方へ
予防会は東京、神奈川、福岡、大阪と、全国に9つのクリニックを運営して性感染症の「外来検査」を行っています。
担当医師が直接店舗に訪問し検査を行う「出張検診」や、どこにいても手軽に自分で検査できる「郵送検査」など、働く女性が検査しやすい方法が用意されています。
外来検査、出張検診、郵送検査、いずれも団体割引で受けていただけるとのこと。すべての検査結果は、WEB上で手軽に簡単に確認することができるので、とっても便利。団体割引や、詳しいサービス内容を聞いてみたい店舗関係者の方は、ぜひお気軽に問合せをしてみてくださいね！
次回は「お店編」です。
お店の検査状況や、お店にやってもらいたい取り組みなどをおふたりにお話しいただきます♪
