2023年6月24日(土)、都内イベントスペースにて、風テラス主催「夜職(よるしょく)サミット」が行われました。
30名を超える参加者に活気あふれる会場。
「夜職サミット」とは、多彩なゲストと共に、性風俗や水商売など、いわゆる「夜の世界」で起こっている様々な問題を語り合うトークイベント。「夜の世界と社会をつなぐ。」をテーマに、毎回、夜の世界で起こっている課題を社会に発信し、昼夜問わず、つながる場を作っています。
今回のテーマは「風俗講師たちの女子会」。
風俗講師として活躍されている方々をゲストにお招きして、本音トークの座談会形式で、風俗講師という仕事のリアル、そして風俗講師の未来を徹底的に語り合うというものです。
風俗講師たちの女子会~先生たちの90分フリー~
スペシャルゲストとして現在活躍中の、人気講師3名が登壇されました。
この日、ゲスト兼司会進行役も担っていたのは、女神性開花スクールGerme《ジェルム》専属講師ゆうさん
女神性開花スクール「Germe(ジェルム)」専属講師、そしてフリーの風俗講師としても活躍中のゆうさんは、睾丸マッサージの技術指導、講師育成や、また、男性セラピストを対象とした女性用風俗の講習も行っています。
風俗プロ講師会社 Mermaid 代表嶋田ななさん
風俗プロ講師会社「Mermaid」の代表を務める嶋田ななさんは、業界歴25年以上、講師歴10年以上の大ベテラン。趣味講習をなくすために講師の会社を作り、全業種の講習および、講師の全国派遣を行っています。また、風俗の女の子を支援する団体full moonを発足し、悩みに寄り添う活動を始めています。
そして、みっけStoryでも多くのコラムを執筆いただいている、Hime’s create(ヒメクリ)SAKURAさん
「Hime’s create(ヒメクリ)」、SAKURAさんの個人予約は、販売と同時に売り切れてしまうほど。技術、モチベーション面だけでなく、売れるために必要なSNSの活用法や、目標達成へのプロセスなど、今の時代にマッチした指導で人気。みっけStoryのハウツー記事も必見です!
風俗講師は、働く女性の守り神
以前から存在はしていたものの、今、改めて注目を浴びているのが「風俗講師」という仕事です。
風俗業界では、キャストの「個人化」が加速し、写メ日記や自らのSNSで集客することが当たり前になっています。稼ぐためには、まず個人が情報発信や接客スキルを磨き、指名を獲得することが必須。
しかし、残念ながら接客のスキルや、SNSでの情報発信、リスク回避の方法を教えてくれる場は、決して多くありません。
また、キャストに対してお店が接客や集客のスキルをきちんと教えてくれない、そもそも、お店自体がそうしたスキルを知らないこともあります。また、入店時における趣味講習も、未だに無くなっていません。
豊富な経験と実績を持ち、同じ女性・経験者としての立場から、接客や集客の具体的なテクニックを教えてくれる講師たちは、まさに働く女性の守り神なのです。
今回、主催のNPO法人「風テラス」の代表、坂爪さんに「風俗講師」という仕事にフォーカスをしたイベントした理由をお聞きしたところ、
という意図があったそうです。
講師のリアルを知る座談会&質疑応答
イベントは2部形式。ゲストによる座談会と質疑応答です。
座談会は「講師の現場のリアル」「風俗講師の未来」がテーマ。
これらの項目に沿って講師の皆さんが回答していました。この項目を見るだけでも、知りたいことがたくさんありますよね!
- 講師の現場のリアル
-
- 講習を依頼してくる女の子たちは、どんなことに困っている?
- 講師になるための必要な条件(必要な経験年数・実績・信頼など)
- 講習を受けた後、伸びるキャスト・伸びないキャストの違い
- 生徒さんから言われて嬉しかったこと、悲しかったこと
- 講師から見た「良いお店・悪いお店」
- 講師自身はどうやってスキルをアップさせるのか(講師の講師はいるのか)
- 売れっ子だった講師に、売れていない女性の気持ちはわかるの?
- 「女性が女性に教える」ことのメリットとデメリット
- 「もう一度受けたい」講習を行うために、心がけていること
- 講習を受けた後、女の子とのつながりを維持する方法(アフターフォローなど)
- 風俗講師の未来
-
- 講師の仕事をしていて良かった、と思う瞬間
- 風俗講師としての、今後のビジョン(目指している方向、やりたいこと)
- 講師の仕事は、風俗を卒業した女性のセカンドキャリアになり得るか
- これからの時代、風俗講師に求められる役割とは
- 講師の視点から見て、今の風俗業界に足りないもの、今後必要になるもの
- これから講師になりたいと考えている女性へのアドバイス・・・など
講師の皆さんが、それぞれ受け持つ女の子の業種や教え方は異なりますが、回答する内容は、どれも「うんうん」と納得、共感できるものばかり。メモをとっている方もたくさんいらっしゃいました。
たくさん語っていただいたのですが「講師という職業」について語った言葉を紹介します。
- ゆうさん
- 「最初は分からないことが多いので、講師の言うとおりに動いてみるのもいいと思います。ただし、最終的には講師に依存せず、自分で考えて行動できる、自分で取捨選択ができる「キャストさんの自立」を目指して指導をしていきたいですね」
- 嶋田さん
- 「今はたくさんの講師がいるので、選ぶのも難しいかもしれません。「有名だから」という理由だけで選ばずに、自分が学びたいことと教えていることがマッチしているのか、その方が発信していることに共感できるのか、しっかり見極めてほしいですね。」
- SAKURAさん
- 「今の子は、接客以外に写メ日記やSNSの更新、予約管理まで、本当にやることが多くて大変なんですよね。どれだけ効率化できるか、それを私たち講師が情報をいち早く収集し、わかりやすく伝えていくかが大事だなと感じています」
参加された方のなかには、実際に風俗店に足を運ぶお客様もいらっしゃったので、参加理由を聞くと「講習に行ってきた、と聞くけど、実際にどんな講習を受けているのか。また、キャストさんの気持ちを知りたかった」とのこと。
いや~素晴らしい!
現役嬢は「知っておくべき法律の話、万が一何か起こった際、Twitterアカウントなどの運用などについて考えるきっかけになった」と語ってくれました。
そして今回、現役大学生が、卒論のためはるばる富山から上京していました。
大学4年でセックスワーカーの研究をしている明日香さんは、風俗業は「仕事」であるにも関わらず、社会的に認められない疑問を感じているそう。
最初は講師という仕事があることに驚き、今日参加をして、講師は「仕事としての意識」を持ち、またそれに「熱意」があることを知れて、大きな収穫を得たそうです。
その他にも
※一部抜粋
といった高評価の感想が寄せられていました。
今後もますます需要が高まっていくであろう風俗講師。
キャストの「個人化」が進む一方で、講師も質・内容による差別化を図る必要が出てきます。
常にSNSや業界事情にアンテナを張り、学びを怠らず、女の子の気持ちに寄り添う講師は、頑張る女の子の強い味方になってくれるでしょう。